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英字5文字さんの公開日記

2013年
06月11日
01:43
K子は先日の一件から、事あるごとに俺に相談を持ちかけてくるようになった。
家での出来事、兄妹間の問題、友人関係・・・エトセトラ、エトセトラ・・・。
俺はいつの間にか、K子専属の相談相手にされてしまったようだ。

いや、もしかすると単に不満のはけ口にされてるのかもしれない。
聞かされてる方の身にもなって欲しいものだが、それで本人の不満解決に繋がるなら良しとしようか・・・。
なんってたって、俺はフェミニストだからね。
冷静に判断することができるまで、付き合ってやるさ・・・。

いつものように、物事の考え方や対処方法を教えたりしていていると、突然K子が聞いてきた。

「ねぇ、あなたってどういう人なの?
 考え方や解決方法が大人なのよね・・・。」

「はい?」
何を唐突に言い出すんだろうね、この子は・・・?

「だから、あなたの家って何をやってるの?」

「まぁ一応、小さいながらも会社を経営してますが?」

「え~っ?
 そうなの~!?」
K子の顔は驚きの表情だった。

普通一般には、サラリーマン家庭が当たり前だ。
当然の反応といえば当然なのかもしれない。

「は・・・はい・・・、そうなんです。」
思わず、K子のオーバーリアクションにたじろいでしまった。

「それじゃ、御曹司なんじゃないの!」

「お・・・御曹司?」
言われてみればその通りだ・・・。
だが、何やらこそばゆい・・・。

「そうよ!」

「そんな大それた者では・・・、ないと思うぞ・・・?」

「そんな事ないってばぁ~!
 で、長くやってるの?お家のお仕事・・・。」

「長いといえば、長いかなぁ・・・?」
まぁ、いづれ分かってしまうことだろうから、K子に説明することにした。

元をただせば、うちは士族の家系である。
現在の仕事についてからは、俺で四代目かそこらだったと記憶している。
家系で言えば某藩主側近の家系で、十六代目か十七代目総本家当主が俺である筈だ。

「そんなに凄い旧家なんだぁ~。
 そこの総本家・・・で、当主・・・。」

「気にするなよ?
 昔の話なんだから。」

「ううん。やっぱり凄い!」
K子は何やら興奮状態のようだ。

そんなに凄い事なのだろうか?
俺は当たり前に過ごしてきたので、たいして気にもしなかったが・・・。

「K子!
 そしたらもしかして、あなた大奥様なんじゃないの?」
U子が脇から口をはさむ。

「はい~っ!?」
いつの間にか、周りにYとU子が居た。

「おほほほほ・・・。
 嫌ですわ奥様ったらぁ・・・。」
突然に、K子がU子相手に悪乗りする。

俺は思わず頭を抱えた。
人の家系で遊ぶなよなぁ・・・。

「旦那さんも、気苦労が絶えませんなぁ~。」
と、Yが俺の肩を叩く。

くそっ、Yまで悪乗りしやがって・・・。