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英字5文字さんの公開日記

2013年
07月18日
01:48
「あの頃と違って、もう泣いてはいないね?」

「ええ、幸せが逃げちゃうから・・・。
 もう泣かないわ・・・。」

「そうか、君は強くなったな・・・。」

「じゃないと、あなたに嫌われちゃうもの・・・。

 あはっ、なに言ってるんだろう・・・わたし。
 なんだか私、あなたと一緒にいて舞い上がっちゃってるみたい・・・。」

「そうか・・・。
 俺は逆に、君から嫌われてると思っていたから戸惑っているよ。」

「嫌いよ・・・。
 大っ嫌い・・・。

 だってアナタ、わたしを見てくれないんだもの。
 悔しかった・・・。

 わたし、あなたの事、ずっと見てたのよ?
 気付かなかった?」

「正直言えば、なんとなく気付いてた。
 でも、気付かないフリをしてた。」

「ねえ?
 どうして居なくなったの?
 私はあなたに・・・、傍にいてほしかった・・・。

 なぜあなたは、私から離れていったの?
 なぜ私の前から姿を消したの?

 私は、あなたのために強くなったのに・・・。」

「君は、自立できる女性に生まれ変わったんだよ?
 泣き虫だった頃の君とは、全く違うんだ・・・。
 その時に俺は、君に必要でなくなったんだ・・・。」

「だから、居なくなったと言うの?

 なのにアナタは突然、わたしの前に現れた・・・。
 あの女を抱きかかえて・・・。

 どうして、あの女なの?
 どうして、わたしじゃダメなの?」

「あいつは・・・。」

「あの女の事は『あいつ』とか『コイツ』なのに・・・、
 私の事は『君』と呼ぶのね・・・?
 
 まるで・・・、線を引かれてるみたいだわ・・・。
 あなたって、酷い人ね・・・。」

「ごめん、そんなつもりじゃなかった・・・。」

「・・・私の方こそ、ごめんなさい。
 つい、取り乱してしまって・・・。
 あなたを苦しめるつもりは無かったのよ・・・。

 あれ・・・?
 へんだなぁ・・・。
 なんで?・・・だろう・・・。
 おかしいわね?」

「とうとう俺も、カスの仲間入りだな・・・。
 君を泣かせてしまった・・・。」

「そうよ・・・。
 私にとって、誰にも自慢できる、最高のカスだわ!」

「だが俺は、君のその涙を拭いてやれない・・・。
 すまない・・・。」

「馬鹿にしないでよ。
 私は自立した女よ?
 ハンカチくらい持ってるわ!」