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英字5文字さんの公開日記

2013年
08月08日
23:26
K子は『松葉づえ』が必要無くなり、
普段通りの、いつもの明るいK子に戻っていた。

「おはよ~!」

「おはよう。
 すっかり元通りだな?」

「も~凄~い、不便だった。
 身体が不自由なのって、大変なのね?

 やっぱり、健康が一番だわ!」

「健康の、ありがたみが判った?」

「ええ、身に染みて・・・。」

とりあえずK子の機嫌は、今のところ良いようだ・・・。
先日、かなりの不満を俺にぶちまけたのだから、
元に戻ってもらわねば困る・・・。

結局のところ、確証が無い事が彼女を不安にさせているのか?
やはり俺は、告白するべきなのか?
だが告白したら、今の関係を保つことができるのか?
と、余計な考えが頭の中を駆け巡る。

そんな中、K子が突然、前触れもなく聞いてくる。

「あのさ・・・。
 うちのクラスって、凄く男女の仲が良いよね?

 なんでだろう?」

「なんだよ、いきなり・・・。
 全く、藪から棒だなぁ・・・。」

「だって、気になるじゃない?

 他のどのクラスよりも仲が良いんだよ?
 このクラス・・・。

 なんか、不思議だよねぇ・・・。」

「そんなに仲が良いのか?
 このクラス・・・。」

「そうよ?
 ダントツに・・・。

 ねぇねぇ、どうしてだろう?」

「・・・・・・・・・分からないよ、そんな事。」

それは『二人が居るからだよ。』と言いたいところであるが、
イコール『俺がK子を愛しているから。』とも取れる発言だ。
『分からない。』と、誤魔化しておく事にした。

「へ~、あなたでも分からない事があるんだぁ。」

K子は、鬼の首を取ったかの様にニコニコしている。
初めて俺を負かしたような、満足そうな笑顔であった。

以後、俺を困らせる為、たびたび同じ質問をしてくるようになるとは、
まるで思いもしたかったが・・・。

そんな折、校内放送が響き渡る。

”前生徒会役員は、本日放課後、図書室へ集合してください。
 繰り返します。
 前生徒会役員は、本日放課後、図書室へ集合してください。”

「あれ?
 これって、あなたの事でしょ?」

「そうだよなぁ・・・、たぶん。」

「なんだろうね?」

「ああ・・・。
 一体、なんだろう?」