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英字5文字さんの公開日記

2013年
09月01日
02:14
翌日、職員室の前でM先輩と待ち合わせることにした。
また、お姉さんの邪魔が入らないとも限らない。

それよりも、K子を心配させたくない。
抱きつかれるのは、もうゴメンだ・・・。

「それじゃ、行ってくる。」

「ねぇ?
 保健室に、寄り道しないでね?」

そう、保健室にはS美本人が居る。
K子はやはり、S美を警戒しているようだ。

「寄り道しないから、心配するな。
 俺を信じろ。」

そうして俺は、職員室へ向かった。
すると、すでにM先輩が待っていた。

「おぅ、来たな?
 それじゃあ、行くか・・・。」

「失礼します。」
二人で職員室に入る。

「設備建設の件、結果報告に来ました。」

教頭先生が出迎えてくれた。

「おおっ、君たちか。
 あれからまだ一週間も経っていないのに、
 もう終わったのかね?」

「はい。
 彼の取り仕切りで、全て終了しました。」
先輩が教頭先生に報告する。

「こちらが、その結果と素案です。」
俺は、持参した資料を教頭先生に差し出す。

「やはり、君たちは早いなぁ~。
 校長も、ご覧ください。」

奥に居た校長先生が、笑顔でやってきた。
やはり、校長先生の采配であったようだ。
教頭から受け取った資料を念入りに目を通している。

「なるほど。
 講堂兼体育館の建設を第一に、続いてプール建設の順ですか・・・。
 分かりました。
 早速、この順序で、市の審議にかけましょう。」

「校長。
 年内中に、体育館施設が完成すると良いですな?」

「そうですねぇ。
 年内中には、間に合わせたいですねぇ。
 校庭での卒業式は、やはり厳しいものがありますからね。

 君たちの卒業式には、是非とも間に合わせたいものです。」

そうだ、昨年の卒業式は、整地されていない校庭で行われた。
確か、風の強い日で、苦労させられたのを覚えている。

とりあえず完成すれば、あらゆる催しが滞りなく行われるであろう。

これで、ひと仕事が終わった。
やっと平穏な学生生活を満喫出来る・・・。
と、思っていたのだが・・・。

校長先生が口を開いた。

「こんなに早くプランが出来上がるとは、予想外だったよ。
 さすが君たちだ。
 どうだろうか?
 地域の方々を含めて、文化祭のプランもお願いできないかな?」

えっ?
これで終わりじゃないんですか?

M先輩が、口を開く。
「私は3年ですので、受験に専念させて頂きたいのですが・・・。」

「そうか、そうだったね。
 それでは、まだ2年の君にやってもらえないかな?」

うっ、校長先生自ら指名されてしまった・・・。
断ろうとした矢先、

「彼なら大丈夫ですよ。
 今回の件も、彼がやったものですから。」

え~~~~っ!?
訳も分からないまま、先輩からも後押しされた。

結果、実行委員長を拝命した・・・。

なんて事だ!
俺の平穏は、どこへ消えた!!

「酷いよ、Mちゃん・・・。
 俺も断ろうと思ってたのに・・・。」

「まぁ、そう言うな。
 俺も、手伝えるところは手伝うからさ・・・。
 いい経験になるぞ?」