世の中にはものを数えるという行為があり、ものによってその表し方が違うというのは、ご存知の通り。
最近は何でもかんでも一個二個ですまそうとする人もいるみたいですが、
人は、一人二人、
多くの大型四足動物は、一頭二頭、小型動物は、一匹二匹、ウサギは何故か、一羽二羽、
鶏は、一羽庭、裏庭には二羽、
本は一冊二冊。
そこで問題です。本に書かれている内容の数え方は?
TVで、通販番組を見るともなく聞いていたら(画面は見ていないので)今日の商品は電子辞書。
最近の電子辞書はストレージの容量が増えまくって、用もないのに百を軽く超える辞書コンテンツを収録しているものがありますが、それでもまだ余裕があるのか、その商品は日本や世界の文学作品を2000も収録。で、番組の商品紹介担当者の台詞が
「文学作品を、2000文学収録しています」(文字じゃないからね。文字と文学、字面が似てるなあ)
新しい。
これからはあたくしもこの言い方を使おうかしら。
「みんな、連休の間に3文学読んで感想を書いてくるように。宿題だぞ」
「マジかよ、俺去年一年でも2文学っきゃ読んでねえよ」
「ええっと、その棚には一段50文学くらいかな」
「店長、ここは40文学しか入りませんよ」
「ああそう、じゃ短文学集も混ぜといてよ」
「先生はこれまで時代小説を100文学以上発表されてますが、今後のご予定は」
「今はね、2文学ばかり長いのをね、連載しているね」
そう悪くもないかな。むやみとアカデミックに聞こえないこともない(気のせい)。
おそらく件の商品紹介担当者、これが本の数だったら2000冊と言えるのに、長編短編合わせて2000だからなんて言おうかと考えてとっさに2000文学と言ってしまったのだろうな。
答。一編二編。
言うまでもなさすぎですが、ま、一応書いとこうかと。
ちなみに、篇とも書きますが、これは俗字。