英語文の表現上の面白さのひとつといえば、rhyme(ライム)。
韻を踏むことと訳されますが、要するに、対になる複数の文末の音を同じ音(母音、または母音+子音)で合わせること。
日本語でもヒップホップの兄ちゃんたちがやっているあれ。
で、rhymeの話をすると、文頭の音合わせのことを言い出す人がおられます(そのほうが日本人には馴染みがあるためだと思われます)が、それはrhymeとは言わない。
じゃなんなのかというと、alliteration(アリテレーション)。聞いたことないでしょ。わたしもさっき知りました。アリテレーションで話すスーパーヒーローといううっとおしいキャラが出てくる小説を読んだから。alliterationという単語がなんなのか全然わからなかったけど、そのキャラが話はじめたらalliterationの意味がすぐわかった。ほかにもidiom(イディオム)で話すさらにうっとおしいキャラも出てきます。面白すぎる。
アリテレーションの具体例はよくタイトルに使われるのですぐわかると思います。
ゲームのDungeons &Dragons、Tunnels&Trolls や映画の「Mad Max」 など。
Stay stand still (じっと動かずに立ってろ)
みたいな会話文や、
有名なPeter piper picked a peck of pickled pepper などセンテンスにも使われます。
いっぽうのrhymeは文末の音で、詩(poem)の技法として一般的。日本の子供が国語の授業で575の俳句を作ってみましょうというのと同じようにrhymeで詩を作る授業が行われるようです。
我々日本人には、洋楽の歌詞がrhymeになっていることで馴染みがある人もおられるのでは。
去年バカウケした「アナと雪の女王」のレリゴも、英語歌詞がかなり徹底したrhymeになっています。
例としてみてみると
The snow glows white on the mountain tonight,
not a footprint to be seen.
A kingdom of isolation and it looks like I'm the queen.
(seenとqueenの イーン)
The wind is howling like this swirling storm inside.
Couldn't keep it in, Heaven knows I tried.
(sideとtried サイドとトライドtryの過去形の アイド)
Don't let them in, don't let them see.
Be the good girl you always have to be.
(seeとbeの イー)
Conceal don't feel, don't let them know.
Well, now they know!
(オウ、単語が同じなので同じ音なのは当たり前、ちょっと反則ぎみ)
Let it go, let it go.
Can't hold it back anymore.
Let it go, let it go.
Turn away and slam the door.
(anymoreとdoor エニモアとドアの オア
Goのオウと、オアの abab rhymeとみることも出来ないこともない)
I don't care what they're going to say.
Let the storm rage on.
The cold never bothered me anyway.
(sayとanywayセイとエニウェイの エイ)
この調子でほぼ全部の対のセンテンスがrhymeになっています。ディズニーの歌はたいていめっちゃrhymeが入っているので、英語歌詞はおすすめ。意味を拾う他言語訳では音まで合わせるのはちょっと無理ですからね。
ちなみにabab rhymeは例の通り、二つの異なる音が対になって出てくるもの。
自分で考えるのは面倒なのでこれまたディズニーの「フィニアスとファーブ」のテーマソングが良い例ということで
There's 104 days of summer vacation
And school comes along just to end it
So the annual problem for our generation
Is finding a good way to spend it
もうわかりますね、-ationと -end it がrhymeになってます。