第三章 2月26日. 原宿~表参道~上福岡
予定では12時頃原宿駅で...としか聞いていなかった。
だが、原宿駅に着いてみたら出口は二つある...
とりあえず人気の多そうな竹下口に戻って、しばし待つ...
が、それらしい人影は現れない。「おっかしいなあ...」
と思って、引率のAYUMIさんにメールしてみると
「表参道口へきてください」とのこと。実は事前にPCの
方には変更通知が送られていたのだが、ブログを見ていなかったので
行き違いになってしまったわけである。
そして表参道口へ行くと...
やはり誰もいない...「おっかしいなあ...」と思って
いると、ケータイに着信。AYUMIさんからだった。
あちらからは私が見えているらしい。
指示されたとおり、横断歩道を渡って反対側に行くと...
発見!初めて会うAYUMIさんははたしてプロフィール画像
通りの方だった。やがて、四国から来られた大福さんと
今回のギャラリー巡りのコース設定をしてくださった
良地さん、沖縄出身のikkoさんと私の計5人が今回の
メンバー。道すがらすこし大福さんとお話しする。
意外にも香港映画はあまりみられないのだそうだ。
作風からするとなんかそっち系の世界に詳しいのかなと
思っていたけど、まあそんなものかもしれない。
「では、とりあえずお昼にしましょうか...」
.....
「え??」
....それは想定していなかった。
吉牛食ったばかりだし...ただ、
まあ朝をほとんど食っていないから、あれを朝食と
カウントすればまだ腹に入らなくはない。
どうせ東京のことだからランチったって大盛りで
出てくるはずもないし...と高をくくっていた。
店はちょっと表通りから奥まったところにある、
Jニーズショップの2階のお店。この近辺が仕事場だという
良地さん曰く「こういう裏通りに面した店は意外と人が少ない」
とのこと。果たして席は十分確保。閑散とはしていなかったが、
吉牛のような混雑はなかった。
とりあえず全員で1000円の定食を頼むことに。
待つことしばし。出てきたのは...肉料理だった。
心の中で「また肉かよっ!」ってつっこんでしまったが、
これは私が悪い。
しかも予想に反してボリュームがある。刺身、味噌汁、ご飯に肉
天ぷらまでついて、とても原宿の店とは思えない
質と量。
だが、ことのほかおいしかったので、完食してしまった。
まあ、一年前なら考えられなかった話ではあるが、ここまで
回復出来たことを素直に喜んでおこうと思った。
店を出ると、さらに裏通りへ。
ここで見知らぬ女性が我々一堂に声をかけてきた。
曰く「足が不自由なので階段降りるのに補助を御願いします」
とのこと。AYUMIさんが率先して女性の脇について
無事降下。ちょっとしたことだが、こういうことがさらっと
出来るというのはステキである。
さて、原宿と言えば若者の街である。
そして当然のように?それに比例して落書きも
多い町である。そこかしこにあるわあるわ...
ネタになりそうなモノをパシャパシャ撮影していると
一行が遙か彼方に...で、走って追いついて、また撮って
...ということを繰り返していたら、折からの曇天で
蒸していたせいもあって汗だくに。
幸い新宿西口で見切り品の微香性香水を買っていたので
においはたぶん大丈夫だと思うが、さすがに制汗剤ではないので
しかたなくリュックからタオルを出して首にかけていた。
もうこれで立派な田舎のオッサンである^^
まもなくして第一のギャラリーに到着。
ところがやっとついたと思ったら、なんとこの日は変則営業で
夕方からしかやっていないという。仕方ないので
次を目指す。途中、良地さんが仕事に戻られたので
4人で残りのギャラリーを回ることに。
しかし、ギャラリーを巡っていて思ったのは、
純粋なギャラリーがこんなにあるという事。
だいたい地方だと食堂などと兼業だったりするから
純粋なギャラリーは皆無に等しい。また作品だって
タダでは見られない。大概は美術館で入場料払ってみる
モノと相場は決まっている。
ところがここはどうだ。
何も買わないのに皆さん親切だし、行く先々でお茶まで
出してくださるし(しかもすべてホットだったので汗が
だらだら...)しかも見料は取らないのだから
こんな贅沢はないというモノである。
さすがというか、東京は恵まれているなあ
と思わずにはいられなかった。ただ、ここに住んでまでして
アートと共にいたいとまでは思わなかった。
やはり人混みはどうしても好きになれない。
途中、箸のお店や、紙のお店などに寄りつつ、表参道ヒルズ
前に出てきた。ここの並木道は当然冬なので葉があるはずもないが
枝ぶりは見事なモノである。それはそれで絵になる光景だった。
ヒルズの真向かいにお茶の専門店があったのでそこで
お茶をすることに。だが、さすが表参道。
場所がいいと値段も違う。お茶が最低でも700円はする。
財布の中身が実を言うとちょっと心配になり始めていたので
冷や冷やしていたのだが、でてきたお茶はまたしても熱々...
せっかく止まっていた汗がまたしても吹き出す結果に...
だが、確かに値段が張るだけのことはあってお茶自体は
大変おいしいモノだった。こういう機会はまあ滅多にないだろう。
ギャラリーはともかく、おっさんが一人でこういう店にはいるのは
かなり抵抗感がある。ましてや普段なら絶対寄りつかない
表参道なんて町にいると言うこと自体が奇蹟のようなモノなのだから、
こういう体験が出来たことに関しては感謝しないといけない。
お茶しながら明日の会場の確認と、近くのゆうちょのATMを
探してもらう。店を出て、それらしい場所に着いたのだが、
郵便局が見あたらない。おかしいなあと思って奥の通りを
みたら...あった!!
しかし、狭っ!!
そしてあろうことか原宿なのにATMが一台しかない。
長蛇の列出来ているし...が、ここで金おろさないと
次の目的地.上福岡までたどり着けない...
しかたなく並んでいると、座っていた老婦人が「すいません、
私が先なんで」と私の前に入ってしまった。
まあ、仕方ないなあと思ったいたら、このおばあさんが
案の定、ATMの操作が全く分かっていない。
途中私が助太刀したのだが、それでも通帳記入が出来ずに
いたら、局の人間がやっと出てきて無事終了。
やっと自分の番が来てお金をおろせた。
ほかの皆さんを雨の降る中、お待たせしてしまって大変恐縮
だったのだが、皆さん嫌な顔せずに許してくださった。
本当にありがたい話である。
表参道駅でikkoさんとはお別れ。
途中で大福さんとも別れ、AYUMIさんと私は池袋へ。
池袋から乗り換えるつもりでいたのだが、のったのが
川越までの各停直行便だったのでそのまま電車にゆられる
ことに。さすが東京育ちのAYUMIさんは電車慣れしていて
手すりや吊革につかまらなくても平気なんである。
この辺が田舎モノとは違うところである。
池袋に着いたのでAYUMIさんとはここでお別れ。
後はまっすぐ実妹の家がある上福岡まで向かうだけである。
途中に何度かメールするのだがちょこちょこ圏外になって
なかなかうまく連絡が取れない。とりあえずついてからでいいや
と思って、上福岡到着までケータイのメモ機能で日記を
つけていた。
上福岡に着く頃は既に17時を回り、辺りは暗くなり始めていた。
例によって出口が二カ所あるのでせ改札前で妹にメール。
すると「大きいビルがある方にいって待て」との指示。
外に出るとさっきは止んでいた雨がまた激しく降り出していた。
しばらくして妹が来るまで迎えに来てくれた。
実に3年ぶりの対面である。
妹の家に行くのは実を言うとはじめて。
到着して玄関を開けるとこれまた3年ぶりの甥っ子が
ともだちと玄関でたむろってゲームをしていた。
見た感じびっくりするほど大きくはなっていなかった。
そして上にあがると5歳の姪がいた。最初は怖がって義弟
(妹の旦那)の陰に隠れていたが、まもなくすると同じ
B型同士だからか、向こうから近寄ってきて、後は
ご機嫌で接してくれた。ああ...疲れがいやされる....
本当にかわいい。やはりなついてくれると悪い気はしない
モノである。
カメラを向けるとちゃんとポーズ撮るようになっていた。
この辺は3年前と違うところである。そしてうつった自分が
どうなっているのか、やたらデジカメを見たがるのである。
「おいおい、どんだけ自分好きなんだよ」っていいたく
なるくらい、姪は自分大好き人間なんである^^
ここは私と違うところだが^^
ひととおりみやげを渡して、風呂を借りる。
気がつくと足の裏が痛い...見ると豆が破れて皮がはげていた。
道理で痛いはずである。風呂から上がって夕食。
カレーだった。実は昼飯、カレーにするつもりだったのだ。
たまたま原宿前にそれらしい店がなかったので吉牛にしたのだが、
「昼カレーにしなくて良かった」と思った^^
さすがに前日睡眠時間4時間でいたので、ものすごい睡魔
に襲われはじめた。妹がPCを貸してくれたのでとりあえず
コメ返だけはして、ひととおり甥や姪と遊んで上階にあがる。
寝室で横になるとあっという間に眠りについてしまった。
やはり相当疲れていたのだろう...こうして二日目は無事終わる
ことが出来た。(続く)