サリは速かった。
防具着けてないからか、相手が一撃を出す間に八撃・しかも寸止、まるで竜巻の様・・
試合は、勝った者が残るルールらしく、サリが出てからは誰も勝てず試合は終了する。
喚声が止んだのは、彼女が異端・その技術が次元が違うからだ・・
「賢者様、おいで下さったのですか、お恥ずかしい試合を晒してしまい申し訳ありません」
「いや、良いものを見せて貰った、城の警護の為の精進見届けたぞ!ぬし達の錬成、王に報告しておく」
「ありがとうございます」
「ところで・・」
「はい?」
「サリ・・と言う者はなんだ?」
「えと・・」
「奴は部隊の指揮乱してるとしか思えない!」
ニヤリ・・「分かりますか?奴はどの様な任務でも防具を着けようとしないのです」
「困った奴だな・・分かった、サリは私が面倒みる」
「え?」
「気にするな・その分補給が良くなるよ」
「ありがとうございます」
「サリを呼べ、私の部屋にだ」
「はい!」
扉を叩く音
「入れ!」
開く扉・泣きながら入って来るサリ。
そのまま服脱ぎだす。
「ま!待て!」
「え?」
「なんで服脱ぐ?」
「え?生け贄・・って」
がっくり膝を着く、あの指揮官め!!