親を亡くし、一人寂しい思いをする・・
ふと思い出す『機織りの魔女』が残した『卵』・・
そうするうちに家に到着
「今日は疲れただろ、夕飯は私一人で作るからお前は休んでて良いよ」
「いえ、手伝います」
「・・なら、竹を採ってきて・今晩は鶏肉と小麦の蒸し焼きにするから」
「はい♪」
玄関で荷物を置き鉈を持って外に出る・キルケ様は、台所へ。
歩き竹藪へ、手頃な竹を数本切り帰り道『卵』の場所へ・・
台所で竹を置く「洗っておきました」
下ごしらえ中なのか背中で答えるキルケ様「ありがと、出来たら呼ぶよ」
「はい」
二階に上がり懐から『卵』を出す、微かにカタと震える『卵』・・まだ生きてた・・
キルケ様に気付かれない程度に、魔力を与える。
少しだけ暖かくなる『卵』・・
ほって置けずに持ってきちゃったけど、たぶん大丈夫だよね・・
気配は小動物の子供だし・・
危険な兆しがあっても、まだ私の魔力で対応出来る。
このまま消えちゃうのは、やっぱ可哀想だもん。
「レン!出来たぞ!」
「はい!今行きます」
ん、自力で生きていける様になるまで・・
「したら、またね」
カタり・と、『卵』笑みがこぼれる。