自室に戻り思う・・
彼は迷う事無く『好き』だと答えた・・
彼女には『人を惹き付けるものが在る』・・と。
レンもそう・・天真爛漫で誰からも好かれる・サキとも結局仲良くなっている・・
「才能か・・」従者が『人を惹き付けるもの』と呼んでいたソレは『才能』なのだろう・・
そしてレンには『魔力の才能』がある・・
後一歩・自身の『足りないもの』に気付くだけで『賢者』に成る・・
そして、ユジュ様は最初から全てあった・・
私の回りの人達は、長く積み重ねた私の時間をあっさりと踏み越え一瞬で『目指す場所』に至る・・
『努力』と言う経験を『才能』は嘲笑い覆す・・
「私は『 』してるんだ・・」
背後でカタリと音がする「!」聞かれた?!
振り向くが誰も居ない!ドアを開ける!
誰も居ない・・?
・微かな魔力の痕跡・・
ドアの開く音「キルケ様戻りました!」レンの声
「・ああ、お帰り」
「御飯直ぐ作りますね!」
「ん、お願い」
「はーい」
「私見てて良い?」
「え・なら、手伝ってよ」
「良いぞ何するんだ?」
二人のやり取りと従者の狼狽する姿を想像し笑みが零れる・・
さっきのは、気の迷いか・・