5月のカレンダー

1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31

各月の日記

ユーザーRSS

Powered by

英字5文字さんの公開日記

2013年
07月09日
00:57
何やら階段の方が騒がしい。
するとU子が教室に飛び込んできた。

「K子が階段から落っこちて怪我しちゃった!
 誰か、保健室に運ぶの手伝って?」

「えっ!?」
まさかK子が、そんな大怪我したのか?
思いがけず、俺は動揺した。

どうしてこんなに動揺するのか、自分でもわからなかった。
なぜか、いてもたってもいられない・・・。
自分が自分でコントロール出来ないのだ。

ともかくU子の先導で、俺にYそしてEもK子の元へ急いだ。
階段の下でK子がうずくまっている。
C子がK子の傍で見守ってくれていた。

「大丈夫か・・・?
 一体どうしたの?」

「ちょっと、階段で滑っちゃって・・・。
 あいたたたた・・・。」

「立てそうか?」

「今は無理そう・・・。
 でも、時間経てば・・・なんとか・・・。」

「ちょっと足見るぞ?」

K子は、うずくまりながらもすかさずスカートを抑える。
見るのは足首周辺だから関係ないのだが、本人は気にしているらしい。

見たところ、膝やら脛などあちこちに擦り傷がある。
足首を押してみる。
骨折は無いようだが、これから腫れてきそうだ・・・。

立てるまでの時間の経過など、待ってはいられない。
すぐさま俺は、K子を抱きかかえることにした。

えっ!?
何ってキャシャなんだろうか・・・。
力を入れたら壊れそうだ・・・。
これが女の子?

でも、力を入れなければ持ち上げられない。
時間的な余裕は無い。
構わず力を入れて持ち上げた。

「きゃっ!」

「よし、このまま保健室まで行くぞ?」

「嫌だ、嫌だ、嫌だ~っ!」

突然、K子が暴れだす。
暴れだすとズッシリ重みが増してくる。
さっきまであんなに軽かったのに・・・。

「うるさい。
 大人しくしないと、このまま落とすぞ?」

「それも嫌だぁ~。」

「じゃ、黙ってろ。」

「ねぇ?
 周りでみんなが見てるのよ?」

K子は、顔を赤らめて恥ずかしがった。

「知るか、そんな事!
 俺はお前が大事なんだっ!
 悪いか!?」

K子はビックリした表情で俺の顔を見た。
そして、にこやかな表情で言葉を発する。

「もうっ!
 あなたって、強引な人なのね?」

「おや、知らなかったか?」

「うん、知らなかったわ。」

「じゃあ、覚えとけよ・・・。」

「そうね、覚えとくわ・・・。」

俺はK子を抱きかかえたまま
U子やC子、YとE達に先導されながら保健室に向かった。

どうやら俺も、恋のミイラになったようだ・・・。
認めてやるさ、俺はK子を愛している。