産まれた時私は、泣いていて
まわりの人達は微笑みを浮かべている。
そして終わりの時、私は微笑み
まわりの人達は、涙を浮かべている。
そんな人生を送りなさい・・・
誰の言葉だったか、もう忘れたけど、そう言われた気がする。
その言葉通り、私は微笑み泣き声が漏れる中、静かに逝こうとしている。
もう、ぼんやりとした視界と、微かな音しか聞こえない。
ドアが微かな聴覚でも、はっきりと分かるくらい勢い良く、開く!
「雪!雪!目を開けて!」入って来たのはみどりだった。
「お願い!死なないで!雪ってば!」
たぶん私は、幸せだ、こうして最後にみどりの声を聞けた。
だから、微笑む・・・
・・最悪の目覚めだった。
「・・なんであんな夢見たんだろう」
言いながらも、見当はついてる、たぶん原因はこのペンダント、
今はひび割れてるけど、
昨日拾った時は、赤く輝いていた。
私は、それを思い切り遠くへと投げ捨てる。
「雪、おはよー」
笑うみどり。
「はよ、みどり」
手を繋ぐ。
夢では、幸せと思ったけど今は、違う。
みどりの、あんな声は聞きたくない。
「私、絶対みどりより長生きするね」
「私、早死に?」
「バカ!!」
「ひどいよ~」