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apricot_jamさんの公開日記

2010年
03月19日
18:05
------[igaruy]------

そして、時は揺らぐ・・・


「美咲、先に言っておく、過去は変えれんよ・・」言うと、案の定驚く美咲・・「え?」
「今迄、私の元を訪れる者が居たが、皆過去を変えようとする者ばかりだったからな」

「それってどう言う・」美咲の言葉を遮り剣士が言う「要は出来ないんでしょ!・てててっ」

とても素直で美咲に対する好きを隠そうともしない思い・・羨ましく眩しい感情・・とても可愛い・だから、わざと逆撫でする方法「美咲」
「はい!」
「守護者を殺さんでくれてありがと」

これは、本当に感謝している・・彼は私の理解者であり、唯一心を許せる者・・そして私の魔力の犠牲者だから・・
「無視かい!・いてて!」本当に可愛い反応・・
「はい」

「私の力の及ぶ範囲は、せいぜいこの森程度」
「この森程度って人の範疇を越えてます!」

だけどね、美咲この森こそが、私の魔力の犠牲なんだよ。
「多少魔力が大きいが、『時』の魔力を持つが、あくまで『因果』の中での出来事・・剣士の言う通り世界の時間を戻す事は出来ないし、戻したとしても、シナリオは同じ結果となる・」

それが私のこの森への罪

「同じ結果?」
「時の流れは『物語』の様なもので、役者の解釈で多少のアレンジはできても、結末は同じになるって事だよ」

「結末を変える程、役者の心が『揺らいだ』ら?」

あれ?私は、この話しの流れは知っているハズなのに、なのに違和感を感じる・・

「その時は、一度幕が降りて仕切りなおし・・なかった事になる、当然役者も交代する」

言いながら必死にこの違和感の正体を探る。
「まぁ、時間の再構成の前に、時の番人に修正されるがな」

治癒が完了した剣士が言う「つまり時間の無駄だったんだ」

いったい何が違うんだ「否定はしないよ、だけどね・・少しだけ、剣士の大好きな魔女に手掛かりを与えられるよ・・」

「え?」みゆと声が重なる。

可愛い二人の反応に少し笑い答える「『揺らぎ』の能力って知ってるかい?・・あれ?・・・『揺らぎ』?」

私の発言に怪訝な表情をする二人、その時テーブルのコップが、カタリと不自然に倒れ・・・

・・・そして、中のお茶が流れだす。