かぐや
俺の名前は籠哉。
大不況の波が俺の住む村にも押し寄せていた。
家では爺ちゃんが竹で作った細工物や日用品を販売している。
しかし、この不況の為に爺ちゃんの店は経営難に陥ってしまった。
「客がさっぱりこんのぅ婆さんや」
「そうじゃのぅ…このままでは年が越せんぞ」
「品物は良いから、あとは宣伝が足らんのんじゃなかろうか」
「そうじゃな~どうしたもんかのぅ」
「爺ちゃん婆ちゃん!都で綺麗な女中さんの店が流行ってるって!」
キュピーン★
「そw れw ぢw ゃ!w」
「エッ…?アレアレッ…アルェー?!」
「かぐやちゃ~ん!」
若い男達でいつも爺ちゃんの店は一杯だ。
「は~い、少々お待ち下さいませ…ご主人さま☆彡(キラッ!)」
「かぐやちゃんの微笑み良いよなぁ(///)」
「そうそう、なんかキラッ!ってしてるよな!(///)」
「ウフフッ☆彡(キラッ)」
『…良いよな~!(≧▽≦)』
あぁ…ムリだこんな生活…
そう、多い月には100万両を売りさばいた。
それ以来いつからか、俺の微笑みは『100万両の微笑み』と呼ばれているらしい。
「本日のお楽しみ商品の発表ぢゃ!」
「ここに取り出したる竹籠のこの部分にご注目!」
爺ちゃんが高々と籠を掲げ、くわっと目を見開いた。
「なんと当店自慢の看板娘かぐやの口づけがなされておりますー!↑」
熱の入った力説。
『おおー!!!(゚д゚)』
大勢の客から歓声が沸き上がる。
「はいー、まずは50両から~¥」
「60!」
「70!」
「100!」
やんややんや
我が爺ちゃんながら、なんという詐欺っぷりかw
…カンベンしろよー↓
俺の名前は籠哉。
………………なんていまさら言えない。
恐すぎて言えないー。←
(泣き笑い)
「来月には二号店を展開じゃ。『かぐや』さまさまじゃのぅヒッヒッヒ」
「帝さまも来店されるそうじゃ」
「おう、そりゃ凄い!」
「バレたら打ち首かのぅ」
『ひゃっはっはっは(笑)』
………こりゃ口が裂けても言えないー!!!(恐)
明日は………どっちだ?!