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新田真子さんの公開日記

2011年
02月02日
22:44
The Willoughbys
author Lois Lowry 読了

一見どこにでもいそうな Willoughby 一家。父母と暮らす4人の兄妹。支配的な長男 Timothy 。次男三男の双子の Barnaby (ややこしいことに二人は同じ顔で同じ名前。便宜上AとBと呼ばれている)。邪魔者扱いで虐げられ気味の末っ子の Jane。ある日兄妹は一家の家の前に捨てられた赤ん坊を拾うが、母親は関わるのを拒否。兄妹はしかたなく、いきあたった人は住んでいるもののいかにも荒れ果てた邸宅の前に赤ん坊を置いてきてしまう。育児拒否な両親に対して子供たちは童話に出てくる主人公のように両親が事故でいなくなる事を期待。一方、親は親で、邪魔になった子供たちをほったらかして世界旅行に出発。子供たちには Nanny(家政婦さん)をあてがっておいてその裏で子供を見捨てて家と家財を売り払う腹積もり。はたして、兄妹の将来は、そしてすてられた赤ん坊の運命は・・・。

Lois Lowry といえばニューベリー賞受賞作家で児童向けSFの傑作として知られる「The Giver」の作者。本来先に「The Giver」を読むところだけれど、本屋にいったら置いてあったとこっちを先に読んでしまうあたりがいきあたりばったり多読のいいところ、か?ちょっと残酷でかなりのユーモアとウィット。問題のある登場人物たちの問題だらけの問題解決の物語。それぞれの関係が複雑に絡み合って、あれま、というラストになだれ込んでいく。巻末には洒落っ気たっぷりのGlossary(言葉の注釈)もついていて楽しめます。Jane がお気に入り。