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新田真子さんの公開日記

2011年
03月25日
03:12
さすけっちょさんのおすすめ映画エントリにおじゃまして、今まで観たいろいろな映画を思い出してきました。
映画はいい。

子供のころからわりと映画館には行ってたんですね。ただし怪獣特撮専門。今でも憶えている初めて劇場で見た映画は田舎に住んでいた当時、医者に通いに街へ出た時観た「キングコングの逆襲」「長編特撮映画ウルトラマン」の二本立て。「キングコングの逆襲」は言うまでもなく東宝特撮映画が絶好調だった時代の名作。この映画で「キ○ガイ博士はなんてかっこいいんだ、メカ怪獣は最高だぜ」と人生を狂わされじゃなくて指標となるものを得たんだろうと思います。「ウルトラマン」はTVシリーズの「怪獣無法地帯」と「怪獣殿下」を再編集した怪獣てんこ盛りの映画版で、「怪獣は最高だぜ、いやもうこれ以上のものがこの世の中にあるはずがない」と人生の道を踏み外しじゃなくて歩む道筋が決まったかのような映画でした。「キングコングの逆襲」は5回観た記憶があります。今思えば親もよくつきあってくれたもんだ。

「サンダーバード6号」「80日間世界一周」「ガンマ3号宇宙大作戦」「怪獣総進撃」あたりをそのころに見に行った記憶があり、「80日間」は、親は面白がっていたけれど、私は「怪獣が出てこないのでこんな映画ダメだ」と密かに思っていたのを憶えているなあ。
このころは名作とかそんなものはどうでもいい。怪獣さえ出てくればいい映画なんだ、と見事にだまされまくっていたわけですよ。ちっ。
しかし実は怪獣映画も最初のころは結構大人向けだったりするので、たとえば「ゴジラ」は現在まさに日本人がパニックに陥りかけている原子力災害(当時としては「核爆弾の恐怖」ね)をテーマにした真面目なゲテモノ映画だし、「キングコング対ゴジラ」や上記の「キングコングの逆襲」などは子供向けとは思えない、皮肉の効いたエコノミック・アニマル(当時の日本人ビジネスマンはこう呼ばれた)・コメディやシリアスなキチ○イ博士ものなんですよ、いやほんと。「地球防衛軍」は宇宙人地球侵略戦争ものとして歴史に残すべき名作だと真面目に思うし、第一タイトルがかっこいいじゃん。「宇宙大戦争」「海底軍艦」と名作SF目白押し。ああ、あんまり怪獣映画じゃないな。
一方、TVで洋画「恐竜グワンジ」を見てなんだ外国の怪獣映画とかだめじゃん。日本最高じゃんといい気分だったのだ。でも「魔獣大陸」とかは好きなのだった。いっぱい怪獣が出てくるからOK!みたいな。ただのでかいアリだけど「放射能X」もけっこう面白かった。

で、観た怪獣映画はというと、前半のものはほぼ初めにTVで、後に再上映などで観たもので、「キングコングの逆襲」以降の作品がほぼ東宝チャンピオン祭りでリアルタイムもしくはチャンピオン祭り内の再上映で劇場で観たもの。製作順はだいたいこうだと思うんだけど違ってても気にしない。
「ゴジラ」「ゴジラの逆襲」「空の大怪獣ラドン」メガヌロンがおいしそう、うえ「モスラ」怪獣映画は大きい蛾がでてくるだけで映画になってしまうのだった。ところでロリシカ国はなにをしたくて原子熱線砲なんてものをつくっていたのだろうか「大怪獣バラン」照明弾がおいしそう「フランケンシュタイン対地底怪獣」手が、手が、ある意味後の映画「アダムスファミリー」のさきがけ・・。嘘です。ごめんなさい。「フランケンシュタインの怪獣サンダ対ガイラ」メーサー殺獣光線砲車は数ある東宝メカのなかでもデザイン、描写共に最高の一品「キングコング対ゴジラ」ゴジラのデザインはこのゴジラが一番好き「モスラ対ゴジラ」ゴジラの尻尾はこのゴジラが一番好き「ゴジラ・モスラ・キングギドラ三大怪獣地球最大の決戦」キングギドラの引力光線乱れ撃ちは数ある特撮シーンの中でも最高の一品「キングコングの逆襲」ドクターフーとメカニコング最高。ゴロザウルスも「ジュラシックパーク」が出てくるまでは最高の恐竜だった「怪獣大戦争」ゴジラがシェーさえしなければいい映画だったのに、と子供心に思った。ゴジラのばかばか「ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘」やや微妙、つーか怪獣がでてくる理由がわからない「怪獣島の決戦ゴジラの息子」ちょっとこのへんからもう怪しくなってくる。でもクモンガとカマキラスはすごい「怪獣総進撃」やや持ち直し、ムーンライトSY3号は東宝メカ珠玉のデザイン「ゴジラ・ミニラ・ガバラ・オール怪獣大進撃」けっこう辛かった、怪獣シーンはかなり使いまわしの低予算映画「ゲゾラ・ガニメ・カメーバ決戦!南海の大怪獣」実はかなり好き「ゴジラ対ヘドラ」ゴジラが空さえ飛ばなければ、後期の最高傑作だったのに、ばかばか、ゴジラのばか「地球攻撃命令ゴジラ対ガイガン」ガイガンのデザインはかなり好き、あと鳴き声もいいな「ゴジラ対メガロ」どう見ても悪のロボットのジェットジャガーにはひっくりかえった。リアルタイムで東宝チャンピオン祭りを見に行ったのはここまで。かなりがんばった方だと思うぞ「ゴジラ対メカゴジラ」ここまでくるとかなりぐたぐたなのだった。全身武器のメカゴジラはかっこいいともいえるし、それじゃゴジラのかっこうしてなくてもいいじゃんともいえる。「メカゴジラの逆襲」うーんまあいいか。「怪獣大奮戦ダイゴロウ対ゴリアス」どうしてみてしまったのか憶えていないし内容もほとんどわすれてしまった。だいたいどうしてこんな映画を以下略。なにかぬけてない?「宇宙大怪獣ドゴラ」「対ガイガン」以前の作品の中ではこれだけが一度しか観たことがない映画。昔はなにかにつけTVで怪獣映画を散々やっていたのじゃよ。どうじゃね、うらやましかろうお若い方。こまかいところは忘れたけれど正直怪獣物でなくてもいいんじゃね?的な変な映画だったはず。ラスト近くで死んだドゴラがギャングの上に落っこちてくるあたりはギャグとしか思えない。でも、しわわわわしわわわわ、ドクンドクンという効果音が素敵。東宝怪獣映画は名効果音の宝庫。これで終わりかな?もう大丈夫かな?そんなこんなで東宝怪獣映画は終わってしまうのだった。

怪獣以外の「妖星ゴラス (怪獣はおまけだったのでさいしょはがっかり。2度目に見たときの方が面白かった。SF的アイディアとしては豪快で好き)」「海底軍艦 (マンダがでてくるから怪獣映画でも可。指令塔を収納して空中を飛ぶ轟天号がめちゃめちゃかっこいい。みんなが、いけ!海底軍艦、たのむぞ神宮寺大佐と手に汗握ったはずだ)」「地球防衛軍 (モゲラが出てくるから怪獣映画でも可。ところで日本防衛隊(自衛隊じゃないよ)のうちの若いモンは何を考えて電子砲などというものをつくろうとしていたのだろうか。あたくし的には第2ベーター号がつぼ。ガンマー号じゃないんだよね。やっぱりこのあたりのセンスが最高)」「宇宙大戦争 (クライマックスの宇宙戦シーンはわりとシンプルな絵作りなんだけどなんだかもうかっこいい)」「世界大戦争 (これはまじめな映画でしたね、いや、他がふざけてたとか言うんじゃないけど。いわゆる破滅物テーマの近未来SFだったと。おまけで怪獣とかでてこないし)」「緯度0大作戦 (アルファ号と黒鮫号がとにかくかっこいいんだ)」「日本誕生 (ヤマタノオロチを怪獣だとおもえば怪獣映画でも可。これは一度みたっきりなのであまり憶えてないんですが、ラストのカタストロフシーンが長いなあと思ったのを憶えている。「わんぱく王子の大蛇退治」のほうがおもしろかったんじゃね?みたな)」「マタンゴ (マタンゴを怪獣だと思えば以下略。しばらくきのこが食べられなくなる映画。いまは大人になったので平気で食べられますよ)」「ガス人間第1号 (当時でも、けっこう真剣に見た気がする。ラストシーンが印象的)」もわすれてはいけない。この辺は「緯度0」以外はTVで観たと記憶しているんだけどな。「美女と液体人間」「電送人間」は最近やっと観たが・・・まあいいか。ここではまだ未見ということで。

特撮怪獣映画は東宝だけのものではないのであまり多くをみたわけではないがついつい見に行ってしまうのだった。でも全部劇場で観たというわけじゃないんですが。TVでやってりゃ必ず観る、くらいの意気込みで。
「ガンマ3号宇宙大作戦」はひひひひひと笑うフローラがトラウマになりかけたくらい好き「大巨獣ガッパ」子供心に「これはないな、これはねえよ」と思った傑作。うそ。傑作の部分が。いい加減困まり果てたところにラストの「ガッパ~~~~アッ」という主題歌で悶絶。今観ると、わが社も怪獣映画を撮ろう、でもどうとっていいのかわからないから片っ端からもらっちゃえ、という撮影風景が目に浮かぶ怪作だこりゃ。無理して作らなくてもいいのに。つーかダメ映画とわかっているのに大人になってもまた見てしまうオレは一体何を考えてるのか。「大魔神」「大魔神怒る」「大魔神逆襲」三作とも最初はTVで見ました。特撮映画には間違いないが、怪獣映画でいいのだろうか。子供のころはもちろん怪獣映画あつかいしていたけれど。今観てもなかなかどうして、シリーズ三作品とも一年で3本もやっつけたとは思えない佳作ではあるまいか。「ガメラ」ゴジラ最大のライバル。最初のうちは。初めから子供を味方につけようというあざとい映画だ、というのは大人になってからの見方「大怪獣決闘ガメラ対バルゴン」ちょっと心を入れ替えておとなむけにつくってみたんだけど、どうかしらみたいな作品。わりと好き「大怪獣空中戦ガメラ対ギャオス」これは名作でしょう。あれこれ贔屓目はわかっていますが、ガメラシリーズでは一押し「ガメラ対大悪獣ギロン」うちゅうじんのひとくいおねえさんはいいなと、宇宙ギャオスはたしかに不味そう「ガメラ対宇宙怪獣バイラス」ガメラシリーズの特徴として、ゴジラシリーズより痛そう、というのがあると思うんですよ。バイラスのデザインは好き「ガメラ対大魔獣ジャイガー」うーん、まあその、そんな感じ。ガメラをリアルタイムで観たのはここまで。「ガメラ」「バルゴン」「ギャオス」はTVで。「ガメラ対深海怪獣ジグラ」実はジグラのデザインは好きなので、劇場で観ればよかったと今でも思ってる。見たら見たでなぜ見たのかと自問自答したにちがいないが。だからこれも後に観た映画でこの時期には未見。そうこうしているうちにガメラシリーズも終わってしまったのだった。
忘れるところだった「怪竜大決戦」後のTVシリーズ「仮面の忍者赤影」へ続く怪獣時代劇。忍者が忍術で変身した大蛙(ガマ)と竜の対決だったはず。う~む。だが、まあいい。「宇宙人東京に現る」を観たのはずっと後になってからなので、この映画もここではまだ見ていない作品とうことで。

そして、さあ、おまちかね「宇宙大怪獣ギララ」
実はこれも見ていない。今後見るつもりもない。
子供のころケイブンシャから「怪獣怪人大百科」という当時の映画TVの特撮怪獣・怪人が128匹・体収録された、ケースから出すと折りたたみのパンフレット形式で、オリジナルの写真とそれぞれのプロフィールが収録された怪獣ファン垂涎の大百科が刊行されたのを憶えているひとも多かろう。いまでも刊行が続いていると思うんだけれどケイブンシャ大百科シリーズの第1巻だったんだと思う。映画や製作会社を超えて一同に集まった怪獣・怪人にこころ躍らせた子供はあたくしだけじゃあなかったはず。綺羅星のごとく集う怪獣の中でひときわ目を引かれたのが「ギララ」。なんだこいつは、こんな怪獣見たことない。「ギララ」公開当時はまだたぶん田舎にいたので映画がリアルタイムで劇場にこなかったんだと思う。そこでプロフィールを見てみると、もうゴジラもガメラもキングギドラでさえかなわないんじゃなかろうかというものすごいことが書いてある(具体的には思い出せないんだけれど)。こいつはすごい。妙なデザインも東宝でも大映でもないオリジナリティーを感じる。そして、他のもので見たんだと思うけど傑作メカ、アストロボートだ。これはきっとすごい映画にちがいない、最強の怪獣とはこいつのことに違いない。子供心にそう思い込んだのだった。それから、ん~十年。いつまでたっても「ギララ」を見る機会が訪れない。ビデオにもLDにもならないではないか。再上映も見当たらない。どうしてなんだ。こうして「ギララ」はますます特撮史上最強の怪獣として心にきざまれていく、というほどたいそうなことはなかったが、幻の怪獣として心に残るのだった。

結論を言えば、どうやら「宇宙大怪獣ギララ」は「ガッパ」をもうわまわるダメ映画らしいのだ。宇宙ヒノキ風呂。ご覧になった方(がいらっしゃればの話ですが、どうかしら)はもうご存知だろう。宇宙ヒノキ風呂だと?「ギララ」を見た知人からこの言葉を聞いたとき「宇宙大怪獣ギララ」は絶対見るまい、と心に誓ったのだった。宇宙ヒノキ風呂が出てくる映画がまともな映画のはずがない。この時わたしはすでに大人になっていたのでそのくらいの分別はもちあわせていたのだった。せっかく「ギララ」は長い間オレ的宇宙最強怪獣の座に君臨していたのに、宇宙ヒノキ風呂ごときに台無しにされてたまるものか。ちくしょう、こいつのせいでいままでビデオにもLDにもならず、TVでもやらなかったんだな。(たんにつまらない映画だからだと思うけど)そうか、そうだったのか。よしもう絶対観ない。観ないったらみないんだ~。
ケイブンシャの大百科を読んでなかったら宇宙ヒノキ風呂と聞いた次の瞬間観てたとおもうけどね。

そんな感じで私の怪獣映画遍歴時代は終わったのだった(「ギララ」に決着がついたのはすこし時代が違いますが)。つーかもう怪獣映画が作られなくなったんだからしょうがないじゃん、とまあ怪獣映画は長い休止期間に入るのだった。

怪獣映画を観なくなるのに反比例して本を読む量がふえていったんだったなあ。そしてTVでは吹き替えで洋画の名作駄作見放題のいい時代を迎えていたのだった。二番館三番館で2本立て3本立てだの、さすがにまだオールナイトにいける年齢ではなかったけれど、劇場でも安くたくさん映画を観ることが出来る時代だったんだなあ。ロードショーだって席の入れ替えとかやぼなこといわないで、気に入った映画は何度でも繰り返し観てから満腹して劇場をあとにすることができた、そんな時代でしたね。