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新田真子さんの公開日記

2011年
04月20日
07:46
西部劇。
西部劇といえば、正統派アメリカ、ハリウッド物とマカロニ・ウエスタン。子供の時はそんなことわからなかったので、西部劇は西部劇だと。その西部劇も70年代には低迷期を迎えていた。アメリカのベトナム戦争と深刻化する東西冷戦で、いつまでもハイヨ~、イヤ~ハァッなどと言ってられなくなっていた時代だったのだな。戦争映画もしかり。80年代初頭に戦争映画は「プラトーン」で新たな方向性が示され、娯楽アクションから人間ドラマにシフトしていた西部劇は、「シルバラード」が再びガンファイトを描く娯楽映画の復活に挑戦。その後娯楽西部劇では「マーベリック」や「クイック・アンド・デッド」などが登場することになりましたね。そんなわけで、子供時代にはまだまだバリバリにガンファイトを描く娯楽西部劇がこれでもかとTVで放映されていたのであった。
毎度ですが、記憶違いなんてあってあたりまえさ。

「荒野の七人」「続荒野の七人」「新荒野の七人」いわずと知れた黒澤明の「七人の侍」を西部劇に翻案した娯楽西部劇の名作。メキシコの片田舎で、野盗の襲撃に苦しむ村人がガンマンを雇ってこれに対抗しようとする。集まった西部の食い詰めガンマンたちはそれぞれ独自の性格、特技をもっているのだが、この辺も「七人の侍」そのままではなく、上手いことアメリカナイズされているのだった。ブレイク前の、スティーブ・マックイーン、ジェームズ・コバーンなどが出演している。リーダーのクリス役、ユル・ブリンナーのイメージは強烈で、SF映画編で書いた「ウエストワールド」でセルフパロディを披露することに。「続」再び村人たちのために立ち上がる。内容は大差ないのでまあそんな感じ。「新」主役のクリスがユル・ブリンナーからリー・バン・クリーフにチェンジ。でもやってることは同じ。
「真昼の決闘」ならずものたちが自分たちを捕らえた保安官に復讐するため町に戻ってくる。保安官は町の住民に助力を頼むが、わが身がかわいい住人たちは誰も手を貸そうとしない。決して早射ち0.3秒のスーパーマンなどではなく、職責と義務に忠実な保安官はただ一人、正義のために戦う決意をするのだった。主人公を含めて登場人物たちの正義と勇気が試される脚本がみごとな本格西部劇のクラシック。ゲイリー・クーパーの渋い保安官がかっこいいのだ。のちにSF映画「アウトランド」になりました。こっちはショーン・コネリー主演。「薔薇の名前」で第2のブレイクをするまであと少しだ。がんばれショーン。
「駅馬車」こちらもクラシックの名作。一台の駅馬車に乗り合わせた人々のそれぞれを描く。荒野を走る駅馬車にインディアン(現在ではアメリカ先住民と呼びますが、この当時はインディアンでいいのだった)が群れなして襲撃してくるシーンは、西部劇のイメージを決定付けたものの一つ。馬車の制御をとりもどすために疾走する馬車の馬の手綱をとりにゆくスペクタクルシーンはこれまたあまりに有名で、多くのリスペクト使用を生み出しましたね。とにかくジョン・ウェインがかっこいいぞ。ところで、戦争映画編でも書きましたが、ジョン・ウェインの声は納谷悟郎と小林昭二(あきじ、と読みます。しょうじ、じゃないよ。)銭形警部・沖田艦長とムラマツキャップなのだが、おふた方とも、本人はでかくてごついジョン・ウェインとはぜんぜん違うんですよね。でも声はピッタリ。声とは不思議なものだなあ。
「荒野の一ドル銀貨」悪党の姦計にはまり弟を殺された男の復讐劇。胸ポケットに入れた弟の形見となる1ドル銀貨が弾をはじき一命を取り留めるというのはそのあとこれまた山のようにリスペクト使用されましたね。ジュリアーノ・ジェンマの出世作。スマートなジェンマには野沢那智がぴったりですね。
「荒野の用心棒」いわずと知れた黒澤明の「用心棒」を西部劇に翻案したマカロニウエスタンの名作。2つのグループが勢力を争うある町にやってきた流れ者のガンマンが、悪党同志お互いを戦わせ町から一掃しようとするのだが・・・。TV西部劇ドラマ「ロー・ハイド」で人気の出たクリント・イーストウッドが、無精ひげにちびた葉巻、ポンチョ姿といういでたちで風来坊のガンマンのイメージを強烈に印象付けた。クリント・イーストウッドといえば、山田康雄・ルパン三世。これくらいピッタリな声はそうそうないというくらいぴったりですね。最近のじいさんイーストウッドは誰が演じているのかなのかしらないんですけれど。
「続荒野の用心棒」タイトルは続だが、別に続編と言うわけではない。多いんだ昔は、こういう適当なタイトル。2つのグループが勢力を争うある町にやってきた流れ者のガンマンが悪党同士お互いを・・・、えーと、こっちの主人公ジャンゴ、フランコ・ネロは棺桶を引きずってやってきますよ。棺桶の中身はマシンガンでバリバリ撃ちまくり悪党はどんどん殺すというなかなか無茶なキャラクターがめちゃくちゃかっこいいのだった。さすがマカロニウエスタン。かっこよきゃあなんだってOKだぜ。「用心棒」にならって悪党に捕まり両手をつぶされた主人公と悪党の墓場での最後の戦いは、西部劇史上に残る圧倒的にかっこいい場面なのだ。このラストバトルに匹敵するかっこいいシーンはそうそうあるもんじゃない。
「皆殺しのジャンゴ」主人公の名前はジャンゴ、でもテレンス・ヒル主演、棺桶とマシンガンということで長いこと「続荒野の用心棒」とごっちゃになっていましたが、全然違った。友人に裏切りにあった男の復讐物語。マカロニウエスタンは復讐がお好きなのだった。ラストの墓場での対決(これがまたごっちゃになってしまった原因ひとつ)の無茶な展開がまさにマカロニウエスタン。
「夕陽のガンマン」悪党に家族を殺され復讐を果たそうとする賞金稼ぎと、同じく賞金稼ぎの風来坊の二人が同じ相手を狙って手を組むことに。ダンディなリー・バン・クリーフと相変わらず無精ひげの流れ者クリント・イーストウッドのコンビが協力したりしなかったりと微妙な距離感で悪党を追う。「荒野の用心棒」のセルジオ・レオーネ監督のマカロニウエスタンの名作。
「続夕陽のガンマン」直接ストーリー的に関係はないが、同じセルジオ・レオーネ監督のマカロニウエスタンの傑作。南北戦争の最中、ある場所に隠された南軍の莫大な軍資金をめぐって、クリント・イーストウッド、リー・バン・クリーフ、イーライ・ウォーラックの3人が三つ巴の争奪戦を展開する。TVの吹き替え版ではクリント・イーストウッドが主人公なのだが、実は2時間半以上の映画で全長版をみると明らかにイーライ・ウォーラックが主人公なのだった。つまり2度おいしい映画なのだな。「夕陽」でヒーロー側だったリー・バン・クリーフの非道な悪党っぷりもかっこいい。目的地への道筋で南軍と北軍が川にかかる橋をめぐって戦闘の真っ最中、邪魔だから橋をぶっ飛ばしちまおうぜ、みたいなマカロニウエスタンとは思えないほどの大規模なシーンもある。そしてなんといってもラストの墓場での3人同時の抜射ち対決シーンはこれまた多くの映画にリスペクト使用されている、数ある西部劇の中でも最高級の名シーン。しかし、マカロニウエスタンは墓場が好きだなあ。

ところで、西部劇を見ていると、ちょくちょく大鍋で煮ている豆料理を目にするんですが、あれ、おしいいのかなあ。たいてい豆に牛の肉か内臓に塩で味付けらしいから、やっぱい不味いのかなあ。メキシコあたりが舞台だと今のチリビーンズに近いものなのだろうかとも思ってしまう。金属の深皿にスプーンで食べてる何だかわからないスープとか。あとあれね、修道院みたいなところ出ててくる、マッシュポテト。塩を振りかけて食べたりしてますが、どう見てもまずそうなんですけどね。
日本と違って主食・オカズでワンセットみたいな食文化じゃないから、田舎の食卓で、ポテトとコーンとベーコンに卵を皿に盛っただけの夕食とか、え~それでいいの?とか思っていたなあ。ご飯と味噌汁はどうした、じゃなくてパンとスープも食べなさいよみたいな、ってファミレスじゃないんだからそんなことないか。

「OK牧場の決闘」有名なワイアット・アープのアープ兄弟とクラントン一家のOK牧場での果し合いを描いた名作。史実よりは娯楽性を重視した内容になっていて、ワイアット・アープと肺病病みのドク・ホリディの友情を織り交ぜたわかりやすいストーリーになっている。最後の銃撃戦は西部劇史上に残る名シーン。主題歌も有名。
「明日に向かって撃て」列車強盗のブッチとサンダンスの二人組みは、その被害に業を煮やした鉄道会社の派遣した追跡者に追われて逃げ回る羽目になる。崖に追い詰められた2人が滝つぼに飛び込むシーンやラストの悲壮な銃撃戦など名シーンがいっぱい。自転車の二人乗りシーンも主題歌「雨にぬれても」と共に有名。ちなみにロバート・レッドフォードの主催する新人監督発掘映画祭のサンダンス映画祭の名前はこの映画に出演したときはまだ無名だったレッドフォードの役サンダンス・キッドからとられている。
「テキサスの5人の仲間」西部のとある町。5人の男が毎年一度、一日かけて賭けポーカーに興じる。たまたまそこに居合わせた一家の父親は大のギャンブル中毒で、その話を聞きつけると、妻の制止も聞かず、これからの家族の生活のための資金を元手にそのポーカーに参加してしまう。あっと驚くラストシーンが痛快、かつ5人のポーカー仲間のキャラクターも絶妙。ギャンブル狂の父親役が、アメリカの誠実な男性のイメージばっちりのヘンリー・フォンダなのが効いている。これは面白いですよ。ただし、どんぱちはなし。一度も鉄砲を撃つことのない珍しい西部劇なのだった。
「キャット・バルー」土地争いで父を殺されたキャットが父の下で働いていた若者たちと酔いどれのガンマンの力を借りて復讐を果たそうとするコメディ。主演は「バーバレラ」のジェーン・フォンダ。ヘンリー・フォンダの娘さんですね。四六時中ぐでんぐでんのアル中ガンマン、リー・マービンが本気になったときの変わりっぷりがかっこいいんだ。すぐ元に戻るけどね。そこがまたいい。
「リオ・ブラボー」土地の有力者が牛耳るある町で、保安官がある男を逮捕するが、そいつは有力者の弟だった。有力者は弟を取り戻すために町を封鎖し手下をそろえて保安官に戦いを挑んでくる。保安官チャンスがジョン・ウェイン。これに偏屈な保安官助手のじいさん。経験は浅いが腕自慢の若者。保安官の旧友で今は酒に溺れてかつての面影もない男の4人が悪党どもにたちむかう。娯楽西部劇の代表作。ジョン・ウェインのライフルさばきがめっちゃかっこいいのだった。ボロボロのアル中ガンマン、ディーン・マーチンとジョン・ウェインの友情も熱いぞ。
「エル・ドラド」腕に憶えのあるガンマンが助っ人に雇われていってみたら、そこでは水利権争いの真っ最中。町の保安官は彼の旧友で話がわかってみるとどうやら雇い主のほうが悪党らしい。そうこうしているうちに悪党がついに実力行使。主人公は保安官ともうひとつの側について一発ぶちかますのであった。金払いがいいので行ってみたら意外や雇い主が悪党だったというのは、日本でもTV時代劇シリーズなんかでよくみるプロットですね。「リオ・ブラボー」と同じく娯楽時代劇の巨匠ハワード・ホークス監督作。
「シェーン」入植した開拓者が悪徳牧畜業者に苦しめられてる土地へ流れ着いたガンマンのシェーン。ある開拓者一家に身を寄せるがその主人は争いを好まず、ガンマンのシェーンをなかなか受け入れようとしない。しかしその妻と特に息子のジョーイは好意的だった。やがて開拓者たちと牧畜業者のいさかいは牧畜業者が殺し屋を雇い入れたことで暴力へと発展。両者の争いが始まろうとするとき、シェーンはひとり悪党たちとの対決に向かうのだった。少年と行く当てのないガンマンの友情やその母への密かな思いなど派手な娯楽作品とは一味違った西部劇。それでも黒ずくめで悪党顔、誰がどう見ても人殺しにしか見えない殺し屋のジャック・パランスとの対決シーンのガン・ファイトは迫力。ラストシーンはこれまた西部劇の歴史に、というより映画の歴史に残る名シーン。
「ワイルド・バンチ」時代はすでに20世紀。西部の荒くれ男に残された場所はすでになく、それでもかつてのように銀行強盗を企てた主人公一味だが元仲間の密告で襲撃は失敗。追っ手を振り切ってメキシコに逃げ込むが、そこで胡散臭い政府軍の将軍から、アメリカ軍の武器強奪を依頼される。強奪は成功するものの、仲間の一人メキシコ人の若者が将軍に捕まってしまう。彼を助けるため、わずか4人の男たちが数百人の軍隊相手に殴りこみをかけるのだった。時代に取り残された悪党どもの最期を描くサム・ペキンパー監督の西部劇の傑作。主人公パイクのウイリアム・ホールデンもかっこいいんだけど、やっぱりアーネスト・ボーグナインでしょう。ラストのド派手な銃撃戦はその後のアクション映画に多大な影響を与えた名シーン。
「黄色いリボン」退役間近の老騎兵隊員の最後の数日間を描く、同じタイトルのテーマ曲「黄色いリボン」も有名な西部劇の名作。白人に対して反撃を試みようとするインディアンとの戦いを避け、平和への道を模索するという今の時代にも通じる現代的なテーマのある意味異色西部劇。若者に未来を託す爺さんがかっこいいというのはやっぱりいいですな。
「アラモ」テキサスの土地を巡って入植したアメリカ人とメキシコ政府の争いがついに軍事衝突に発展。集まったアメリカ人志願兵がアラモ砦に立てこもり、メキシコ政府軍数千人を迎え撃って壮絶な最期を遂げるという、実話をアメリカの立場から描いた作品。歴史的にはアメリカがテキサスをちょいと無理矢理いただいちゃいましたということなのだが、映画というものがその視点の置き方でどのようにでもお話を組み立てることが出来るのだ、ということがわかる作品。ま、歴史や政治はおいといて、この映画が面白いことには変わりないのだった。「リメンバー・アラモ(アラモを忘れるな)」というのは真珠湾奇襲を食らったアメリカが「リメンバー・パールハーバー」と言い出す前の敵への反撃の合言葉なのだった。
「勇気ある追跡」父を殺された少女が復讐のため雇った保安官と犯人を追い詰めてゆく、少女の成長とおっさんとの絆を描く名作西部劇。つーかやっぱり、おっさんがかっこいい映画はいい映画なのだ。コーエン兄弟監督作品としてリメイクされ、今年(2011年)日本でも公開になったが、ジョン・ウェインが演じた保安官をジェフ・ブリッジスが演じている。「トロン」や「スターマン」でSF映画ファンにもおなじみだったジェフ・ブリッジスもいつのまにやらかっこいいおっさんになっていたのだった。
「レッド・サン」幕末のころ、アメリカ政府に献上する将軍からの宝刀をもって海を渡った侍が、西部で悪党一味にその宝刀を奪われてしまう。侍は宝刀をとりもどすため、悪党への復讐を狙うガンマンと共にその一味を追うのだった。アラン・ドロン、チャールズ・ブロンソン、三船敏郎が競演した異色西部劇。銃対刀の対決がかっこいいのだ。三船とブロンソンの男の友情も熱いぞ。
「カスター将軍」インディアンによって全滅させられた第七騎兵隊の最期を、その司令官カスター将軍を中心に描く実話の映画化作品。細かいところは憶えてないのだが、開けた丘でインディアンに包囲され一人また一人倒れていく騎兵隊のシーンは忘れられない戦闘シーンなのだった。
「11人のカウボーイ」牛の移送のため、人手不足でやむなく11人の少年たちを雇った老カウボーイ。長い旅の間に少年たちとの深まっていく絆と、少年たちが大人の男へと成長していく姿を描く。余り細かいところは憶えていないのだが、途中で、以下略(ネタバレ)は驚いた。そんなわけで、これも機会があればまた観てみたいものの一つですね。
「ロイ・ビーン」悪党ロイ・ビーンは流れ着いたある町に腰を下ろし、どういうわけか勝手に判事を名乗って、次々と悪党を吊るし首に。一度は町に平和が訪れるものの、やがて彼の前に現れたのは「法」だった。「法」対「正義」の結末は・・・。前半やりたい放題のポール・ニューマンがかっこいいぞ。全然西部劇とは関係ないですが、「Xhaolin Showdown」というカートゥーンの後半の悪役ハンニバル・ロイ・ビーン(豆粒の大きさと形のキャラだからこの名前だと思われる)エピソードのサブタイトル「the life and time of hannibal roy bean」はこの映画のタイトルのパロディね。
「荒野のストレンジャー」かつて街にいた無法者が戻ってくることを恐れていたとある町に現れた滅法銃の腕の立つ男。無法者を迎え撃つためにと町の住人は男の言うなりになるのだが、男は住人たちをいいように操ってやりたい放題。男の本当の目的は・・・。クリント・イーストウッド監督・主演の異色西部劇。
「シノーラ」これも一回観たっきりなので余り憶えていないのだが、成り行きでメキシコ人の土地を奪っていた地主の片棒をかついでしまった男が、その事情を知ると真の悪党と戦おうとするお話、だったと思うんだけど。これもクリント・イーストウッドの主演作。
「チャトズ・ランド」これまた一回しか見た記憶がないのであまり覚えていないのだが、チャールズ・ブロンソンが主人公のインディアン役。行きがかり上やむなく白人を殺してしまった主人公が追っ手と戦うお話、だよね。
「ウエスタン」流れ者の腕利きガンマン。冷酷な殺し屋。無法者の山賊。土地争いで家族を殺された未亡人といかにも娯楽西部劇なキャラクターをそろえておきながら、西部開拓時代の終焉に時代を設定することで、時代に置き去りにされ消え行く西部を描いた作品。「荒野の用心棒」「夕陽のガンマン」等のマカロニ・ウエスタンの巨匠、セルジオ・レオーネのアメリカ西部劇。たいていがいい人役のヘンリー・フォンダがなんと冷酷な殺し屋でびっくり。最初は派手なドンパチを期待してみたのであれ?という感じだった。だから2度目の時の方が面白かった映画。
「奴らを高く吊るせ!」これも一度くらいしか観た記憶がないので、あんまり憶えていないのだが、クリント・イーストウッドのアメリカ西部劇。牛泥棒の言いがかりをつけられ殺されそうになった元保安官が一命をとりとめ、復讐のために再び保安官になり自分を吊るした男たちを次々と絞首台送りにしていく。これまた細かいところはあんまり憶えていないのだが、主人公の名前がジェッドというのはなぜかよく憶えているのだ。不思議だなあ。

なんにせよ、早射ちヒーローはかっこいいですね。多くの映画で使われる、コルト・シングルアクション・アーミーという拳銃とウインチェスター・ライフルは西部劇の代名詞のような小道具。機能上の都合(シリンダーからの排莢のため)で左右非対称デザインのコルトSAはかっこいい。左右非対称が好きなのだった。実際45口径弾の破壊力は抜群で、至近距離では無敵の威力だけど装弾に手間がかかるという弱点も併せ持つキャラクター性がいいよね。ウインチェスター・ライフルは、次発装填のためのコッキング・レバーのデザインがユニークで、なんといってもジョン・ウェインの片手回転次発装填技がかっこいいのだ。
ところで西部劇ヒーローのように本当に素早く撃てるのか?というのは誰しも考えることだが、アメリカには実際に1秒程度で抜き撃ちから6発撃ってしまう頭のおかしい(この場合手がおかしいのか、ほとんど人間マシンガン状態。リボルバー式の拳銃ではシングルアクションという機構は一発撃つごとにハンマーという撃発部品、弾丸を点火する部品を手で動かさないといけないのでそう簡単には狙った的に連射できないのだが、数メートルの距離なら人間大の的にちゃんと全部命中する)人がいるので世の中恐るべしなのだった。

次はホラー映画の予定。これだってある意味、特撮とモンスターですよ。そして70年代には初めごろに「エクソシスト」、終わりごろに「ゾンビ」が公開されるホラー映画ブームがあったのだ。おお怖。