ニコニコと笑い差し出す『アバ』食べ掛けかよ・・
「レン」
「はい♪」
「お前、来てすぐえらいおどおどしてたよな」
「あの、キルケ様がどんな方か分からなくて・・怖かったからです・・」
会ってから数時間で、何故そこまで対応が変わる?!
「今は?」
「・・やっぱり、ちょっと怖いです、でも!家族だから!」
「な?!ちょっと待て!いつ家族になった?!」
「だって、師弟関係ですよね♪ユジュ様は師弟は家族同様だと仰ってましたし、ユジュ様とキルケ様は師弟関係だと聞いてます」
う・・柔かな笑顔のユジュ様を思い出す・・分かりましたよ!ユジュ様!今回は私の負けです!
差し出したままの『アバ』を奪い噛り付く・・やむやむ・
「さっきも言ったが、ユジュ様の場所と違って、私の場所は大変危険だ!私の命狙う輩も多いし、私自身の研究材料も同様に危険だ、私の言った事は必ず守れ!」
「はい!」
下着やその他を買い帰る途中・・私達を囲む数人の気配・・町中でちらちらと見かけた輩だ、魔力を感じないって事は、魔力無効化の武具プラス毒耐性辺り?
「レン」
「はい?」
「合図したら『水壁』展開しろ」「・?」
「返事!」
「はい!」