4月のカレンダー

1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30

各月の日記

ユーザーRSS

Powered by

新田真子さんの公開日記

2012年
10月27日
22:39
これまで、北アメリカは、まあいいとして、ヨーロッパ、インド亜大陸(いまでもこういう呼び方するのかなあ)、アジア、南アメリカ大陸とまわってきました、世界の国からこんにちは、世界TVアニメ探訪ですが、先だってよくいくあっちの掲示板を見ていたら、変なアニメが紹介されていて、これがあなた、残りの大陸、オーストラリアのTVアニメ(放送は2013年からの予定、アニメーション制作はカナダのスタジオらしい)らしいんですが、問題は、その内容がちょっとXX(自主規制)なこと。

その名も「SheZow!(シーザウ)」。これは She's out のしゃれなのかどうかはわからないが、主人公の少年ガイはマッチョなヒーローを目指していたが、ある日ひょんなことから謎の指輪を発見。その指輪をはめてみたら、ガイの妹(と思われる、姉かもしれないけど)が大ファンのスーパーヒーロー(日本風に言えばスーパーヒロイン)、シーザウに変身してしまう。そう、シーザウは女の子のスーパーヒーローなのだ。といっても別に体が女に変わるわけじゃなく(多分)ようするに美女装(って今思いついた)ヒーローというわけ。
スーパーセンスで悪を感じることが出来、掌が巨大化する「巨大平手打ち」やなんでもぶっ壊す「破壊金切り声」になんでも切断「レーザーリップスティック」と、なんだか別の部分で問題になりそうな気もしないでもないスーパーパワーを駆使して悪と戦うらしい。一度変身すると、変身のきっかけとなった悪を倒しヒーローとしての責任を果たすまで元には戻れない(パイロット版での設定)らしい。その他のこまかい問題はディスクリプションとOP、パイロット版だけではいまいちわからないが、シーザウに一目ぼれしてしまう親友(当然男)とシーザウの大ファンで作戦担当の妹(多分)の3人がレギュラー。奇怪なはげた超能力おやじや、年増の女エージェント(多分)、などこれまたなんだかわからない悪人とたたかうようだけど、いったいどうなるのか。話がどうこう言うより、本当に子供向けカートゥーンとして放送されるのか?の方が興味が湧くところではありますね。

それにしてもパイロット版がディズニーのパイロット版ショートフィルム番組の「ショーティー・マクショート・ショーツ」で放映されていたというのがさらにびっくり。「ショーティー・マクショート・ショーツ」は日本ディズニーも開局当初に映画を放映した後に次の番組までの間を埋めるショートフィルムとして流していたこともある、パイロット版番組。カートゥーンネットワークの「カートゥーン・カートゥーンズ」や、ニコロデオンの「オーイェー!カートゥーンズ」と同じ若手の作品を取り上げるもので、ニックの「ジェニーはティーンロボット」「Oops!フェアリー・ペアレンツ」やカートゥーンネットワークの「メガスXLR(日本未放映)」「レギュラーショウ(日本未放映)」「アドベンチャータイム(パイロット版はニコロデオンのオーイェー!カートゥーンで放映)」などもこういうショートフィルム・パイロット版からレギュラーに昇格した番組。日本で放映されていたショーティ・マクショート・ショーツでは「ファビュライザース」とかけっこうキャラクターデザインがいいかんじでしたよ。
肝心の「SheZow!」は、パイロット版は主線なしの面デザインのフラッシュ系アニメ・キャラクター(日本では現在こういう絵柄のアニメはない)だけど、放送版は主線のあるはっきりしたキャラクターで、キッズにはこっちのほうがわかりやすそうなデザインに変更されてます。顔が四角くてちょっと「エル・ティグレ(日本未放送、こんなんばっかりですいません)」っぽい感じ。美女装ヒーローにその妹だからといって見た目むやみに美少女に描かないところがカートゥーン・デザインのいいところ。

つーか、この作品があがっていたスレッドにあった性倒錯用語解説もよござんした
トランスヴェスタイト
反性(こういう日本語はないが男なら女、女なら男のことです、異性でもいいけど英語だとoppositなので反性だな)がすると社会通念上思われる装いと行動をとること、および人。
トランスセクシュアル
反性に対する強い欲求・羨望から外科的手術で肉体を反性に変えてしまうこと、および人。
トランスジェンダー
思考・感情・表現の面で、自らが反性であることを認識していること、および人。
クロスドレッサー
社会通念上反性がすると思われる装いをすること、および人。

日本語でも、ホモ、ゲイ、オカマ、おねえなど、意外と定義が曖昧ではないかと思われる言葉がありますよね。難しい問題だなあ。

話はずれましたが、これを機会にオーストラリアのTVアニメはと探してみたら、やっぱり多くは欧米と日本、特に元イギリス連邦の一員であったためか、イギリスのアニメが多く放送されているようで、ちょっとうらやましい。とはいえ、やはりありました、オーストラリア・オリジナルTVアニメ。

「Pixel Pinkie(ピクセル・ピンキー)」2009年の作品。
主人公の Nina は12歳の誕生日に初めての携帯電話をもらうのだがその携帯電話にはデジタル妖精 Pinkie が住んでいた。なんでも願い事を聞いてくれる妖精だが、考えなしに願い事をするととんでもないことになってしまう、という、「the fairly oddparents」の女の子版みたいなお話の様子。残念ながらトレーラーだけで、本編を視聴できないので、くわしいことはわからない。アニメーションスタイルはフラッシュ。キャラクターデザインは、「Word Girl (日本未放送)」や「Princess Natasha(ご同様)」っぽいけど、もうちょっといいかげん(失礼、)な感じ。
主人公やライバルの人気者より、その取り巻きの2人のデザインがいいという珍しい例。

「Flea Bitten」2011年作品
飼い主と離ればなれになってしまった犬のフリー・バッグは、野良犬収容所で犬と会話できる利口な蚤のイッチーとであう。フリー・バッグは収容所から脱出、彼に住み付いたイッチーと町へ出て行方不明の飼い主(いや行方不明なのは犬のほうだけど)を探しながら、さまざまな冒険、SFあり、ロマンスあり、を繰り広げるという、動物バディものロード・ムービー。
これもトレーラーしか見られないので詳しいことはわからないのが残念。
アニメーションスタイルはやっぱりフラッシュで、こちらはどことはなしに「フォスターズ・ホーム」を思わせるようなカートゥーン・ライクなデザイン。

そしてなによりびっくりだったのが
「Dogstar」2006年作品
滅び行く地球をすてて他の星へ移住することになった地球人。しかし全世界の犬を乗せた犬専用宇宙船ドッグスター号が行方不明になってしまう。クラーク一家の子供たちとおばあちゃん、異星人のジェンマはドッグスター号を探して宇宙を旅するのだが、犬がいなくなったのをいいことに、ペット産業で一儲けを企むサンティーノがドッグスター号発見を妨害しようとするのであった。果たしてドッグスター号は無事見つかり、犬と人間たちは再会できるのか?
というこのアニメ、実は今年、日本のキッズステーションで放送していたんですよう。バンドデシネっぽい背景デザインなどからてっきりフランスあたりのアニメだと思っていたのに、オーストラリアのアニメだったとは~。
なぜか日本語版は関西弁のひとたちが声の出演者(最近は声優というと、「声優」という肩書きの専門職の人をさすことになってしまうので、声の出演者という言葉を使うように心がけようかなと思っていたりして)だったので、どういう意図なのかとおもっていたのだけれど、もしかしてオーストラリアなまりの英語を表現したということだったのかもしれない。キッズステーションでは原語音声を流してくれないので、原語が何語なのかわからなかったんですよ。

もうひとつ、まえに紹介した「サリー・ボリウッド」もフランス・オーストラリア共同制作なので、オーストラリアTVアニメといえなくもないこともない。

まだまだ意外といっぱいあるオーストラリアTVアニメ。意外とTVアニメーションを積極的に作っていたのだな。知らないだけだったのだった。世の中、まだまだ広いということですね。
めっちゃおなかがすいたのでこの辺で。