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英字5文字さんの公開日記

2013年
05月25日
01:34
「あ~っ!
 それ、卵焼き俺も食べたいよ~!」

ナイスだY!
君の胃袋を俺は当てにしてていいんだな?

この場を難なくやり過ごせると安心していた矢先、
俺をどん底に突き落とす一言・・・?
いや、二言が脇から発せられた。

「ダメだよ邪魔しちゃ。
 それ、K子が旦那さんに一生懸命作ってたんだからね?
 いい子だから、あんたはコッチの方を食べてなさい。」

小学校からの幼馴染であるU子が口をはさんだ。

おいおいU子さん?それはないだろ~?
U子は自分が焼き損じたらしい卵焼きをYに押し付けた。
ああっ、当てにしていたYの腹が・・・。

ん?
ちょっと待てっ!
邪魔ってなんだ?
旦那さんに一生懸命・・・?

えっ?
旦那って・・・、俺?
それって俺のためにってことなのか?
K子は確か俺のこと嫌いだと宣言していた。
シャクにさわるので、惚れさせてフルつもりではいたが・・・。

K子がクラスメイトになってから、予想外の展開に惑わされてばかりだ。
まったく女は、訳が分からん生き物だ・・・。
予測不可能な行動を平気でする。

でも、悪くない・・・。

面白いじゃないか!
興味が湧いてきた。
しばらくK子を研究観察してみるか・・・。

「これね・・・、私の自信作なんだよ?
 ねぇねぇ、食べてみて?」

K子がニコニコしながら俺のことを見ている。

わかったよ・・・、観念するよ・・・。
俺も男だ、強制的に約束させられたけどいいですよ・・・いただきますよ。

K子のヤツめ、急に女らしくなっちゃてもう・・・。
こっちの調子が狂っちゃうじゃないか・・・。
憎むに憎めなくなってしまう。

するとK子は包みの中からフォークを取り出した。

「食べさせてあげるね?
 はい、あ~ん。」

なんか可愛いぞ、こんにゃろ。

「あっ、おいしい・・・。
 へ~っ、いけるいける。」

これは意外だった。

「でしょ、でしょ~?
 もう、いろいろ苦労したんだから~。
 あとね・・・、デザートにクッキーも焼いちゃった・・・。」

満面の笑顔で話しかけてくる。
見事なまでに女の子しちゃってるよ・・・こいつ。